私は今まで依頼されて10回ほど講演会をさせて頂いてきたことがあります。
そこで必ず尋ねられたのが「どうやって業者を探せばよいか分からない」というもの。
実際、遠方に住む私の親族や友人からも問い合わせを受けることもあります。
確かにこの片付け業界の人間は海千山千のよくわからない人が多い。
グーグルで検索してヒットした業者がなんとなく良い感じがしたので電話したら話し方が乱暴だったり、見積に来てくれた業者さんが無精ひげがのび、汚れた服装、ぼさぼさの髪のおじさんがだったりして「正直家に上げたくなかった・・・・」という話もお客様から聞くこともある。
見積の最中に家の中でタバコを吸われたというあきれるような体験をされた方もおり、これらは業界あげて何とかしなくてはならない問題なのかとも思う。
今回は多くの方が悩む業者選びに関して一つ有益と思われる情報を皆さんにお伝えできればと考えております。
私はこの遺品整理・特殊清掃などの仕事を始めて10年になり、年間300件近い案件をこなしております。
お得意先も市役所、社会福祉協議会、地域包括支援センター、不動産業者、大家さん、弁護士、司法書士から警察まで多岐にわたります。
たくさんの業種の方からたくさんの遺品整理・特殊清掃のお仕事を頂いており、「ここに尋ねればかなりの精度でよい業者さんを紹介して頂ける」というのは経験上自信を持って皆さまにお伝えできる立場にあるのではないかと自負しております。
結論はまっ先にお伝えしますが、最後までお読みくだされば何故私がそこを業者紹介の場所としてお勧めするのかがより詳しくわかって頂けるものかと思います。
結論 お近くの市役所に問い合わせてください
もう答えを言ってしまいましたが、もうちょっと詳しく言うと問い合わせる先は市役所の高齢介護課や生活保護担当をしている福祉関係の部門になります。
地域によって呼び方は違いますが、「高齢介護課」「生活支援課」「社会福祉課」といった名前になっている場合が多いです。
よくわからないときは市役所の代表番号に電話して「生活保護関係か高齢福祉関連の部署につないでください」と伝えれば大丈夫です。
この市役所の生活保護関係の部門に問合せ、業者を紹介して欲しいと伝えれば積極的ではないにしろ業者を紹介してくれたり、アドバイスをしてくださったりします。
「積極的ではない」というのは市役所さんは業者を紹介する場所ではないからです。
むしろ公平公正を保つためには業者を紹介しないというのが基本姿勢です。
なのでちょっと渋られることもありますが、「せっかく頼って問合せをしてくださる市民のお願いを無下に断ることもできない」とのことで教えてくださったりします。
なぜ市役所なのか?
市役所の福祉関係の部署は独りで生活が困難になったかたを介護施設の入所を手助けしたり、それに伴いそれまで住んでいた方の家財を処分したりする業者手配をしたりしています。
高齢化社会のためかそのような方は非常に多く、当社も毎月数多くのお仕事を市役所さんから直接、間接的に頂きこなしてきております。
そして市役所さんのお仕事は基本3社の合い見積もりで業者選定が行われる。
当社も勝つことも多いですが、当然負けることもあります。
市役所さんはそんな遺品整理や家財処分の片付け業者を数多く抱えておりリスト化しているのです。
リスト化された業者たちは市役所さんに①見積金額の優位性、②作業の質、③対応に問題がないかなどを常にチェックされることになります。
当然、見積金額が高すぎたり、作業の質が悪かったり、対応に問題あるような業者は常にリストから外され、新しい業者を入れたりとシャッフルされ続けることになります。
当社もリストから外れないように毎回見積は慎重に、挨拶や服装もしっかりし、作業の質の向上するよう頑張りつづけなんとか10年リストから落っこちずに頑張ってきております(;^_^A
そうやって市役所さんにはたくさんの業者さんのうち、頑張っている業者さんが名簿にのこっていくことになります。
つまり市役所さんが紹介する業者にはまずもって変な業者はいないと考えてよいでしょう。
これらが私が市役所さんを推す理由になります。
他にも・・・
市役所さん以外にも社会福祉協議会、地域包括支援センター、不動産業者、大家さん、弁護士、司法書士から警察などはダメなのですか?と尋ねられたら私はこう答えます。
「市役所さんに比べたら圧倒的に遺品整理業者との接点が少ない」です。
そもそも福祉系である社会福祉協議会、地域包括支援センターは遺品整理・片付けの業者が必要な時、横のつながりが強い市役所に問い合わせることが多いです。
つまり市役所さんの持っているリストの中の一部のみを知っている場合が多い。
であれば、市役所さんに聞いてしまうのが良いです。
また、不動産業者、不動産管理会社に関しても同様で遺品整理が多い業者でも年間10~20件の片付けをする程度となります。
扱う数にして市役所さんの数分の一程度でしょう。
また、不動産業者は当然営利企業であるわけで、ともかく安い業者を入れたがります。
やはり安くやる業者さんにはそれなりの質の方がおおくなります。
ちょっと私の偏見も含まれるのかもしれませんが、ひげ面で、汚れていたり、ちょっとぶっきらぼうな業者がいるイメージがあります。
いくら「良い業者を紹介する」と言われても業者の知っている絶対数が市役所に比べたら圧倒的に少ないことには間違いないでしょう。
注意点 何を第一希望かを明確にする
因みに業者選定にあたって「何を一番求めているのか」を明らかにすることは非常に大事です。
理由は市役所さんのみならず、福祉関係の職員さんや不動産屋さんも含めて誰かに業者を紹介するときある法則が発動します。
それは「一番安い業者を紹介するわけではない」というものです。
理由は明確です。
一番安く作業をしてくれる激安の業者が一番質が良いとは限らないからです。
業者の質といっても細分化するといくつも評価ポイントがあります。
①価格、②言葉遣い、③見た目の印象、④自社のトラックを保有しているか、⑤作業の質、⑥レスポンスよく回答があるかなどなどです。
以前、市役所の担当者さんと話していた時、「安かろう悪かろうで変な業者は絶対に紹介するわけにはいきませんからね。。。」とポロっと言われたことがあります。
つまり市民から業者を紹介して欲しいとお願いされたとき、激安のいつもぶっちぎりの最安値だけれども身なりが悪かったり、言葉遣いが荒かったりする業者は紹介しません。
挨拶もしっかりして、見た目もそこそこよく、しっかり作業をしてくれる信頼がおける業者を紹介するということです。
つまり、家財処分をするにしても予算が少なく「ともかく安値が一番!」という方は率直にともかく一番安い業者を紹介して欲しいと伝えないと、一番安い金額を提示してくれる業者さんを紹介されることはありません。
逆に予算に余裕があるのであれば、「最安値である必要はないけれども、しっかりした業者さんを紹介して欲しい」と頼むのも一つの方法かと思います。
業者紹介サイトはどうなの?
「遺品整理」というキーワードでネット検索すると真っ先に出てきたりするのが業者紹介サイトです。
グーグルに多額の広告宣伝費を支払い金に糸目を付けず検索のトップに躍り出てくるようにしているので皆さんも一度は目にしたことがあるかと思います。
検索結果に「スポンサー」と書いてあるので分かりやすいですよね。
これに関しては正直言っておすすめしません(笑)
遺品整理業者の紹介サイトのメインは仲介手数料で稼ぐものになります。
仲介業者はお金をかけて立派なホームページを作成。
全国の遺品整理業者に電話やメールで営業攻勢をしかけて「たくさん仕事を紹介する」のでサイトへの登録を促します。
それこそ目につく業者に手あたり次第に勧誘します。
結果として紹介サイトには質の悪い業者からそこそこの業者までがずらりと並ぶことになる。
※良い業者は自社で集客できるので紹介サイトに登録しているところはすくないです。
紹介サイト内では各遺品整理業者が価格レベルを見ることができます。
しかしその価格レベルはあくまでも遺品整理業者がお客様を《釣りあげる》為の価格になっています。
つまりお客様からの問合せが多くなるよう安めの金額を記載しているのです。
なぜならば「安い金額で作業する」と自社紹介しなければ紹介サイト内で上位表示がされない仕組みになっていたりするケースがあるからです。
以前、紹介サイトに登録している知り合いの業者に「そんな安い金額で作業できるんですか?」と問いかけたところ、「できるわけねーじゃん!安い金額にしないとお客さんが問合せしてくれないんだよ!」と即答されたことがあります。
しかし安い金額でそのまま仕事を受けるかというとさらにあらず。
実際にお客様から問合せがきたら口八丁手八丁で高い値段に釣り上げる算段になっているのです。
業者側からしても口八丁で金額を釣り上げなければならない事情があります。
理由は紹介サイトに支払わねばならない仲介手数料が高額になるからです。
20%ほどのとある紹介サイトはまだ良心的なほうで、テレビコマーシャルでもおなじみのとある紹介サイトでは仲介手数料のほかに、(テレビなどの)広告手数料、紹介サイト内での表示ランクを上げる手数料など含めて売上金額の7割超を徴収するところもあります。
※10万円の仕事をしても売上の7割(7万円)を持っていかれ、3万円も残りません!さらにここから必要経費の出費があります。
また、お見積りの案件紹介事に数万円/1件を徴収するところもあります。
そこでは金額がおりあわず失注すると業者側は数万円の純損失になります。
従い、業者側は何とか仕事をとろうとお客様に対してしつこく迫ることになります。
当然のように紹介サイト経由での仕事はお客様側からのクレームが多くなります。
「安いと言っていたのに実際は高額になった」、「ともかくしつこく迫られた」などなどです。
紹介サイト内ではお客様からの問合せを得る為に「安く作業する業者」と偽り「仲介業者に高額な手数料を払わねばならない」という縛りがある為に口八丁でお客様には「実際には〇〇円です」と高額請求をせざるを得ないという悪循環。。。。
因みに紹介サイトに登録している遺品整理業者も仲介業者に対して「手数料が高すぎる」というクレームが絶えないのも当たり前のようにあったりします。
お客様と業者の利益がともに確保されない仕組みになっている時点で紹介サイト経由での依頼には高めのリスクがあるのではないかと思います。
結論と私からのお願い
すでにまっ先に結論として相談する先は「市役所」が一番と伝えてしまっておりますのでここは問題ないかと思います。
しかし私から一つだけお願いがあります。
それは市役所さんに相談に行くときは市役所さんの立場を十分に理解してからにして欲しいというものです。
公平公正を保つために市役所さんは業者を紹介することはしないというのが建前上の基本姿勢となります。
たたなぜ市役所さんが業者を紹介してくれるのか。
それは「せっかく市役所を頼ってわざわざ出向いてくださった市民を無下に追い返すわけにはいかない」という思いがあるからです。
本来ではあまり望ましいとは言えない行為をすることは市役所の職員さんとしては正直言って積極的にはなれません。
あくまでも「市民のため」を思ってする情であったり、思いやりがあるから業者を紹介するのです。
なので「こっそりとで良いので教えて欲しい」といった感じで若干下手に出ながら相談して頂けれと思います。
正直言ったら私の今回の記事は市役所さんにとっては好ましいものではないでしょう。
公平公正を是とし業者紹介は行わないのが建前としてあるにもかかわらず、私はそこに相談に行くように促している。。。
いつもお世話になっている市役所さんにある意味敵対してしまうようなことを書いてしまっております。
因みになぜ私がこのようなことを皆さんにお伝えするのか、それには理由があります。
年々遺品整理の仕事が注目され、業者数も右肩上がりとなります。
そのような中でトラブルを起こす業者も増え続け、業界として信用を失ってもおかしくない出来事が続いています。
国民生活センターにも悪質な業者の報告が近年増加しており、遺品整理の仕事はなければならない大切な仕事にも関わらず、消費者(お客様)からの信頼が揺らいできているのではないかと危機感を持たざるをえません。
私はそのようなトラブルを一つでも少なくし、業界を良い方向に導ければと願っているからこそ、あえて今回の記事を書くことにいたしました。
一人でもトラブルに巻き込まれる方が少なくなり、業界全体が良い方向に進んでいけることを願ってやみません。
長い文章になってしまいましたが、最後までお読みいただきありがとうございました!
PS
下に当社に会社案内を掲載しておきます。
PDFファイルをダウンロードできるようにもしておきました。
よろしければご覧になってくださいませ(^^)/
こちらが当社の会社案内(パンフレット)になります。
特殊清掃 会社案内(パンフレット)
◆◇◆◇◆◇◆◆◇◆◇◆◇◆◆◇◆◇◆◇◆◆◇◆◇◆◇◆◆◇◆◇◆◇◆
当社は家の中のお片付け、ゴミ屋敷片付け、遺品整理を埼玉県、茨城県、栃木県
群馬県、東京都を中心に行っております。
ご用命ありましたら、こちらまでお電話くださいませ。
また、お問い合わせフォームやメールからの連絡も受け付けております。
片付けに関することであれば何でも結構です。
「こんなこと聞いて大丈夫かな・・・!?」と思わずお気楽に何でも質問・相談を私たちにぶつけてください。
質問・相談でも将来のお客様かもしれません。
一生懸命親身に相談に乗らせて頂きますのでよろしくお願い致します。
電話でのご連絡はこちらからどうぞ! ⇒ TEL 070-1536-1229
Eメールで写真を添付される場合は直接以下アドレスからどうぞ!
⇒ keisuketakahashi007@gmail.com
メールでのお問合せはこちらに必要事項をご記入ください
株式会社 日本整理
本社 茨城県古河市本町4-9-2
さいたま営業所 さいたま市西区三橋6-1738-8
群馬営業所 群馬県板倉町西岡新田256-3
草加営業所 埼玉県草加市新栄2-10-2
倉庫 久喜市・館林市
代表取締役 尾上明子(おのうえ・あきこ)
◆◇◆◇◆◆◇◆◇◆◇◆◆◇◆◇◆◇◆◆◇◆◇◆◇◆◆◇◆◇◆◇◆