大至急ゴミ屋敷の部屋を引越ししてください!
電話に出て一通り挨拶を交わすと最初に伝えられた言葉が「大至急ゴミ屋敷の部屋を引越してください!」だった。
一瞬何をどうして欲しいかが呑み込めず「ゴミ屋敷の引越しですか?」と聞き返してしまった。
女性の話を要約するとこうだった。
今住んでいる部屋の退去が2日後に迫ったが、全く引越しの梱包作業が進まずどうしてよいか分からないとのことだった。
部屋は腰のあたりまでゴミが積みあがっており、重要な書類やアクセサリー類が埋もれており、そのまま全てを捨てることができないとのことでした。
2か月以上前に引越し業者数社に問合せしたものの全ての業者からは断られ、見積に来た業者も部屋の中をみるなりちょっと小ばかにするような笑みを浮かべられたりと散々な目にあったとのことでした。
今回はこの女性宅の引越しについてお話しようと思います。
※ブログにする許可は頂いております。
※写真の掲載はNGとなっております。
※使用されている写真は別の現場の写真、もしくは有料素材サイトから購入したものになります。
いつもの通り若干のフェイクを加えつつ話が事実と大幅に変わらないようにお伝えしていきたいと思います。
お客様のワンルームマンションに到着
お客様宅に到着すると外で20代の女性が出迎えてくれた。
2月末でかなり寒い日だったにも関わらず約束した時間よりずいぶん前からマンション前で立って待っていたようで女性は耳が真っ赤になっており、震えていた。
人の出入りを気にしながら自室の扉前に案内する姿にいつも辛い思いをされながら暮らさていたのだろうと思った。
周囲を気にしながらドアを開ける。
開けた瞬間に扉の外にゴミがこぼれる。
それを慌てて部屋の中に投げ入れる。
「さ、早く!」 慌てて室内に入った。
ゴミは腰のあたりまであるとのことだったが、女性の身長でも膝丈より上くらい。私の身長でいえば膝丈より下くらいにしかゴミはなかった。
「この物量ならなんとかなるな・・・・。」そう思いながら部屋の中を見渡す。
「この部屋の中のゴミを片付けながら、必要なものをより分けて引越しするのでしょうか?」
「いえ、この部屋にあるものを全て契約してある別の家に持っていきたいのです。」女性が答えた。
聞くと仕事上の重要な書類や大切にしていたアクセサリーがゴミの中に入っておりそれらは捨てるわけにはいかないとのこと。
次の家にゴミごと全てを運びそこで仕分けをされたいとのことでした。
仕事から疲れ果てて帰ってきて書類やらを置きっぱなしにして、それがだんだんとゴミに埋もれて行ってしまい非常に困っているとのことでした。
また、指輪やネックレスはお風呂に入る時に外して、適当な場所におきその後転がったりしてゴミの隙間に入ってしまったとのことでした。
「これら全てを段ボールに入れて運ぶと大変な量になりますよ。踏まれて圧縮されているゴミが膨らんで数倍になりますから次のお部屋に入らない可能性もあります。」
そう伝えると次の家はワンルームではなく2DKにしたと伝えられた。
退去日が間近であり、ともかく早く作業して欲しいとのことでした。
お見積り
部屋の中を見渡す。
ワンルームとは言え、膝丈下のゴミが積もっており収納にも物が詰まっている。
小型家具やベッド、冷蔵庫、洗濯機もありワンルームにしてはかなりの物量になる。
お客様からの依頼で部屋にある小型のものはゴミも含めて全て段ボールに詰めてほしいとのことでした。
ゴミ屋敷になっているので種類別に段ボールに入れるわけにもいかない。
段ボールには台所にあったもの、浴室のもの、玄関付近のもの、ベッド脇など箱詰めしたものがおおよそどこら辺にあったのかを記載して欲しいと話が合った。
そうすれあなんとなく何がありそうなのかイメージができるかもしれないとのことでした。
必要な段ボールの数、投入するスタッフ、作業時間を考えてお客様にお見積りを提示した。
作業
作業当日は合計4名でお伺いした。
お客様からは努力目標でよいので周囲の人にゴミ屋敷になっていたことが分からないように慎重に作業して欲しいと伝えられた。
従い、ドアを開放するわけにはいかない。
周囲に人がいないことを確認し、スタッフ4名が一斉に部屋に入る。
ともかく玄関前のものを段ボールに入れてドアの開閉のたびに零れ落ちるゴミを無くさなくてはならない。
4人かかりでリレーで玄関前のものを箱詰めし、部屋の奥に持っていく。
15箱くらい箱詰めしたところで玄関からキッチンあたりにある物の多くはなくなりすっきりした。
そこからまたリレーで部屋の外に箱を運び出す。30秒ちょいで15箱を運び出しトラックへ持っていく。
一度玄関からキッチンあたりのものをどかし掃き掃除をすると、ドアを開けてもゴミはこぼれない。
外からのぱっと見では家の中が普通に見える。
そのような箱詰めと運び出しを何度も繰り返し午後1時過ぎには家の中は大物ばかりとなった。
部屋の中には生ごみも多く、ゴキブリをはじめとする虫がかなり湧いており、ゴキブリの糞尿の跡が家具や家電にはかなりついて汚れていた。
運び出しの際に目立たないように若干汚れをふき取りながら搬出する。
ゴキブリの死骸もかなりある。
これが夏から秋にかけてなら共用の通路にかなりの虫が飛び出してしまっただろうな・・・と思いながら作業を続ける。
搬出時には幸いにも数人とすれ違うだけで家の中を見られることもなかった。
箱詰めされた段ボールがたくさん積まれているトラックは引越ししている以外には見えようがない。
約2台のトラックに荷物を詰め込み引越し先のアパート2階へ運びこみ全ての作業は終わった。
その後
引越し作業終了後、部屋の中があまりにも黒く汚れてしまっている為、不動産屋さんに怒られない程度にハウスクリーニングをして欲しいとの追加のご依頼があった。
ゴミ屋敷は片づけた後もほぼ確実に「ここはゴミ屋敷だったな・・・」と不動産屋さんや大家さんからは見抜かれる。
汚れ方が尋常ではないからだ。
ハウスクリーニングを終えお客様に部屋を確認して頂くと、なんどもため息をつきながら「ありがとうございます」を繰り返した。
疲れた顔にもかすかな安堵感があるのが分かった。
それから数か月後、一本の電話が鳴った。
毎日の多忙で忘れていたが、ゴミ屋敷の引越しをしたお客様からだった。
「アクセサリーが全て見つかりました!」とのことだった。
重要な書類は生ごみが付着したり、ぐちゃぐちゃだったので作成しなおしたりと大変だったらしいが、アクセサリーは無事に全てみつかったとのことだった。
正直、引越したにもつはそのままになってしまうのかな・・・とも思ってしまったので意外ではありました。
半年間1箱づつ開封してはゴミと必要なものを選別しつづけたそうです。
「がんばりましたね!よかったです!」と伝えると完全に個人の荷物だけだったら投げ出していたとのことでした。
会社の書類とかが多くて捨てるに捨てられなかったと笑いながら冗談交じりで話す女性の声は大きく明るかった。
また、アクセサリーのいくつかは嫌いになって別れたわけではない元カレからのプレゼントとも教えてくれた。
お見積り時の震えた小声とあまりにも違うので別人かと間違えそうだった。
女性が元気になる一助になれたことにちょっぴり嬉しさを感じた。
おわり
会社案内
こちらは当社の会社案内をPDFにしたものになります。
宜しければ印刷して皆さんでご覧になったり、データをダウンロードしてお知り合いに送付したりしてください。
会社案内のダウンロードはこちらからどうぞ!
◆◇◆◇◆◇◆◆◇◆◇◆◇◆◆◇◆◇◆◇◆◆◇◆◇◆◇◆◆◇◆◇◆◇◆
当社は家の中のお片付け、ゴミ屋敷片付け、遺品整理を埼玉県、茨城県、栃木県
群馬県、東京都を中心に行っております。
ご用命ありましたら、こちらまでお電話くださいませ。
また、お問い合わせフォームやメールからの連絡も受け付けております。
片付けに関することであれば何でも結構です。
「こんなこと聞いて大丈夫かな・・・!?」と思わずお気楽に何でも質問・相談を私たちにぶつけてください。
質問・相談でも将来のお客様かもしれません。
一生懸命親身に相談に乗らせて頂きますのでよろしくお願い致します。
電話でのご連絡はこちらからどうぞ! ⇒ TEL 070-1536-1229
Eメールで写真を添付される場合は直接以下アドレスからどうぞ!
⇒ keisuketakahashi007@gmail.com
メールでのお問合せはこちらに必要事項をご記入ください
株式会社 日本整理
本社 茨城県古河市本町4-9-2
さいたま営業所 さいたま市西区三橋6-1738-8
群馬営業所 群馬県板倉町西岡新田256-3
草加営業所 埼玉県草加市新栄2-10-2
倉庫 久喜市・館林市
代表取締役 尾上明子(おのうえ・あきこ)
◆◇◆◇◆◆◇◆◇◆◇◆◆◇◆◇◆◇◆◆◇◆◇◆◇◆◆◇◆◇◆◇◆