
「ここまでくるのに、本当に長かったんです……」
今回ご依頼をくださったのは、40代のお母様と20代後半の娘さんの二人暮らしのご家庭。
新居へのお引越しにあたって、「ゴミ屋敷」となってしまった現在の住まいの片付けと引越しを同時にご依頼いただいた案件でした。
お話を伺う中で、胸に迫るものがありました。
そして、私たちにとっても非常にやりがいのある仕事となりましたので、この場を借りてご紹介させていただきます。
きっかけは、気づかぬうちに始まっていた「片付けられない日々」

最初にご連絡をいただいたのは、お母様ではなく娘さんのほうでした。
お電話口の声はとても小さく、どこか怯えたような響きを帯びていました。
「家の中が、もうどうにもならなくて……」
「片付けと引越し、どちらもお願いできるところを探していて……」
お話をうかがっていくと、状況は想像以上に深刻でした。
もともとはとてもきれいに暮らしていたというお二人。
しかし、お母様が職場で管理職に昇進され、仕事量が激増。
そして娘さんも社会人になり、それぞれに多忙な毎日を送るようになりました。
共にフルタイムで働きで帰宅時間もバラバラ。
唯一の休日も、寝るだけで精一杯の状態が続き、家の中の片付けや掃除がどんどん後回しになっていったのだそうです。
気が付けば台所のシンクにはタバコのフィルターが溜まり、洗い物も手を付けられない状態に。
お二人とも喫煙者ということもあり、室内の空気も重たく、換気もままならなくなっていきました。
家の中を近所に見られないよう、常に窓やカーテンは締め切っている。
家の中は換気をすることが出来ずつねに空気が淀んでいたとのこと。
キッチンもゴミだらけで調理するスペースもなく、食事はほとんどがコンビニ弁当。
そのゴミも片付けられないまま積み重なり、やがてゴミ袋の山がリビングや廊下を埋め尽くしていったそうです。
ゴミと虫、そして「眠れない夜」

「ある時期から、ゴキブリが布団の中に出るようになって……」
娘さんは声を震わせながら話してくださいました。
ごみの山の中からハエが飛び交い、夜になるとゴキブリが天井から降ってくる。就寝中にも家の中はカサカサとゴミの中を這うゴキブリの足音や感触で目を覚ます日々。
それでも、どこかで「これは一時的なこと」と、自分たちを納得させようとしていたそうです。
けれども、心の奥ではずっと、「どうにかしなければ」と思っていたといいます。
「恥ずかしくて、業者なんて呼べませんでした」

「誰かに見られるなんてとてもじゃないけど耐えられない。だから数年、誰も呼べなかったんです。」
お母様はそう語ってくださいました。
「汚いって思われるのが怖かったし、片付けられない自分を責める気持ちもありました」
そして、ようやく新しいアパートを見つけ、「これを機にすべてをリセットしたい」と思い立ち、意を決して引越し業者に連絡をしたそうです。
しかし引越し業者の現地確認の際、対応に違和感があったと言います。
「作業員の人の目が笑っていた気がして……面白がられているような気がしてしまったんです」
結局その業者からは「荷造りができていない」「引越し前に片付けが必要」として、断られてしまったとのことでした。
「梱包もできない。どこに何があるかも分からない」
引越しが決まっているのに、片付けがままならない。
ゴミが多すぎて荷造りもできない。
どこかに置いておいた貴重品や書類も家の中で紛失している…。
いよいよ時間が迫り、娘さんは「藁にもすがる思いで」と、当社・日本整理にご連絡くださいました。
「女性の社長さんがいらっしゃるってホームページで見て、安心できそうだと思ったんです」
女性のお客様が、こうした繊細なご相談をされるとき、同性が対応するというだけで少しホッとしていただけることが多いのは、現場でも常々感じています。
作業は3日間。まさに総力戦
現地確認に伺った際、たしかにご自宅の状態は相当なものでした。
しかし、私たちにとって一番大事なのは「人の気持ち」。ゴミの量ではありません。
お母様も娘さんも、何度も「すみません」「恥ずかしい」と口にされていましたが、私たちは「ここから新しい生活が始まるんですから、一緒に頑張りましょう」とお声をかけさせていただきました。
初日は生活ゴミと廃棄物の分別・搬出、そして引越しするにもつの梱包も同時に行う。
2日目は不要な家具類の解体と必要品の捜索・梱包。
そして3日目に引越し荷物の最終梱包と搬出、新居への運搬と設置を行いました。
お母様が大切にされていた書類や通帳、娘さんの思い出の品なども、細心の注意を払いながら分別・保管し、しっかりと新居にお届けしました。
最後に見せてくださった、笑顔
「引越しって、こんなに気持ちが晴れるものなんですね」
「この家から出るときに、こんなに心が軽くなるとは思いませんでした」
作業が終わり、お母様と娘さんは笑顔をみせました。
しかし、目は疲れと、安心感から目が赤く潤んでいました。
正直に言って、今回の作業は体力的にもなかなかハードでした。でも、お二人の気持ちに寄り添いながら、最後までやりきれたことは本当に良かったと思っています。
何より、お客様が「お願いして良かった」と言ってくださったことが忘れられません。
これからは、新しいお住まいで、ゆっくり安心して眠れる夜を過ごしていただけることを心から願っています。
最後に──「一歩を踏み出す勇気」に応えたい

私たち日本整理は、ただ片付けや引越しのお手伝いをするだけの業者ではありません。
「暮らしを整えたい」「でもどうしていいかわからない」そんな方々の気持ちに寄り添い、次の一歩を踏み出すお手伝いをするために、ここにいます。
「こんな状態、見せられない」と思うかもしれません。
「業者に笑われるのでは」と不安に感じるかもしれません。
でも、私たちは決して笑いません。責めません。
過去よりも、これからを大切にしたい。その想いで、日々お客様と向き合っています。
もし同じようなお悩みをお持ちの方がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
きっと、新しい暮らしが、あなたを待っています。
おわり
(文 高橋啓介・尾上明子)
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